「が」と「は」の使い分け ③ これだけはおぼえて欲しい!

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今回のテーマ

皆さんの頭を悩ませる「が」と「は」の使い分けに関しては、以前にも説明しました。

以下のリンクから、「が」と「は」の使い分けの詳細な説明をご覧になれます。

改訂増補版!「は」と「が」の使い分けの方法①
改訂増補版!「は」と「が」の使い分けの方法②


しかし、「そんなに長い説明は読んでいられないよ!」という声があったので今回は、「が」と「は」に関して、「これだけ覚えれば、とりあえず使い分けできる!」という記事を書きました。


この記事を読んでから、過去の詳細版を読むのも良いでしょう。



事実を述べる「は」、選び出す「が」

「は」という助詞は単に「事実」を表します。

一方、「が」は、二人や2つ以上の集団から選び出す際に用いられます。

「が」と「は」の違いによって、意味が変わる場合と変わらない場合があります。

例文を見てみましょう。



例文

「こちら山田さんです。そしてこちら田中さんです。」

「こちら山田さんです。そしてこちら田中さんです。」


この2文のニュアンスの違いが分かるでしょうか?


実は、最終的にはこの2文は現実的には意味に大きな違いがありません。

しかし、ニュアンスが少々異なります。



解説

「は」の解説

「は」の方の文は、二人の人間に対して、山田や田中という名前であるということを述べているに過ぎません。

「こちらは山田さんだ」(この人の名前は山田さんだ。他の人の名前はわからない。)


単純に事実や情報を表すので、「に関しては」や「については」と入れ替えが可能です。

「こちらに関しては山田さんという。」/[「こちらについては山田さんという。」


「に関しては」と「については」もテーマや事実を後ろに導く語なので、「は」と似ていると言えます。



「が」の解説


一方、「が」の文の方は、複数人(二人から大勢)が居る中から、選び出して、名前を述べています。

「こちらが山田さんです」→(山田さんは他の誰でもない。今私が指し示しているのがまさしく山田さんだ)


注意→同じ名字の人が複数居ても、そのまま、「は」と「が」を使えます。「他の誰でもない」という意味は、「山田という、ある特定の個人は、この人だ」という意味で、同じ名字の人の有無は関係ありません。


まとめ

「は」と「が」の基本的な使い分けをまとめました。

皆さんも、作文をする時に「は」と「が」を入れ替えてみて、それぞれどういう意味なのか検証してみてください。

また、「は」と「が」を使って書いてみた例文を添削しますので、是非文章を送ってください。