「大事な」と「大切な」のそれぞれの意味
「大事な」
大事な(形容動詞)
「大事」には名詞の用法もありますが、今回の使い分けは形容動詞に関連します。
①価値を認めて、大切に扱うさま。
例
「大事な宝物」
「お体をお大事に。」
②重要なさま。
例
「大事な役目を果たす。」
「大事なところをよく勉強する。」
「大切な」
「大切な」(形容動詞)
「大事」と異なり、「大切」に名詞の用法はありません。
①きわめて重要なさま。
例
「大切な資源」
②大事にして、丁寧に扱うさま。
例
「美術品を大切に扱う。」
「お体を大切になさって下さい。」
「大事な」と「大切な」には、ほとんど違いが無い!
上記の例の通り、「大事な」という言葉の説明に「大切」が使われ、「大切な」という「言葉の説明に「大事な」という言葉が使われています。
また、どちらにも「重要な」という意味があります。
このように「大事な」と「大切な」はほとんど同じ意味です。そのため、相互に入れ替え可能です。
「大事」には感情があり、「大切」は客観的という意見もありますが、そういう違いは無いといえるでしょう。
では、上記の例文の「大事な」と「大切な」を入れ替えてみます。
「大事な宝物」→「大切な宝物」
「大事な役目を果たす。」→「大切な役目を果たす。」
「大事なところをよく勉強する。」 →「大切なところをよく勉強する。」
「大切な資源」→「大事な資源」
「美術品を大切に扱う。」→「美術品を大事に扱う。」
「お体を大切になさって下さい。」→「お体を大事になさってください。」
但し、 「お体をお大事に。」という表現は「お大事に」が決まった言い方なので、
「お大切に」とは言えません。
「大切になさってください」と書きましょう。
まとめ
「大事な」と「大切な」の意味がほとんど同じである点がわかりましたね。
質問や疑問がある場合は遠慮なく連絡をください。
「大事な」や「大切な」を使用した例文などの添削も受け付けています!
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