添削の依頼が来ました④ メルセデス・ベンツ編  後編

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今回のテーマ

前回の記事、「添削の依頼が来ました④ メルセデス・ベンツ編 前編」 において、日本語学習者が書いた文章の文法を修正する添削を行いました。
今回は、原文の書き方を超えて、美しく書き直します。ぜひ、皆さんの作文の参考にしてください。

始めに原文、次に原文の文法を修正した文、その下に模範例文を掲載します。文法を修正した文に関する解説は前回の記事をご覧になってください。

模範例文の下には解説も付けました。


原文

メルセデス・ベンツ がトラブルに陥る

最近、ネットでヒットになったメルセデスベンツの件ですが、大筋を説明します。

3月22に西安のある女性Aさんはメルセデスベンツの販売店で分割払いで全額66万元の一台のメルセデスベンツを購買しました。新しい車なので、PDIの検査を受けなければ行けませんでした。3月28日に、Aさんはベンツを取りに行きましたが、店をまだ出てなかった途端、 車の油漏れ現象を発見しました。Aさんは車の交換或いは全額の支払い戻しを希望しました。最初に店の担当方は解決方法を出すまで三日間が必要だと言いました。4月1日に、店側は車の交換とある程度の補償を同意しましたが、三日後、新たな解決希望を出しました。店の方は車のエンジンを交換して、補償するのが望んでいました。Aさんはそういう解決方針にどうしても納得できなかったので、何度も店に行って、お互いに満足できる方法を探しに行きましたが、店側の責任者や社会の監督機関にも一切の介入を受けられていませんでした。4月9日に、絶望を感じたAさんは店で買っていた車のエンジンの頂上に座っていて、大騒ぎをしました。A女性は良い教育を受け取リ、ある大学の大学院だったが、すごく事実を説得力を持っていました。当時現場のそういう
画像をネット(特にweibo)でアップされましたが、直ちに大きな話題になってきました。4が11に、メルセデスベンツ側が一方でに消費者であるAさんとの和解の宣明を発表しましたが、Aさんは後でのmediaでのインタビューでそういう和解を認めていませんでした。4月13日にネットで18分の録音にメルセデスベンツの店側の責任者とAさんと政府関連機関の官員が商談の話を流されました。録音の内容によりますと:店側の責任者は今回の事件について、今まで顔を出さなかった理由を説明し、謝りして車の全額返金を同意しました。Aさんはまた新たの質問を責任者に聞きました。当時、車の手続きをしていた途中、15000元のサービス費をQRコートを通じて、しょうがなく支払いしました。この部分の料金はレシートに含まれなくて、何のために支払わなければいけませんという質問を責任者に聞きました。現在、今回の件について、政府側の関連機関が既に介入して、調査しているところです。


文法を修正した文と模範例文

メルセデス・ベンツ がトラブルに陥る

最近、ネットで話題になったメルセデスベンツの件ですが、大筋を説明します 

3月22に西安のある女性Aさんはメルセデスベンツの販売店で分割払いで全額66万元の一台のメルセデスベンツを購買しました。

3月22日に成案のある女性Aさんは販売店で1台66万元のメルセデス・ベンツを分割払いで購入(購買)しました。

解説:「全額」という言葉無くてもいいので削除しました。

新しい車なので、PDIの検査を受けなければいけませんでした。

3月28日に、Aさんはベンツを取りに行きましたが、店を出ようとした途端、 車の油漏れ現象を発見しました。

3月28日に、Aさんは店に行き、ベンツを受け取りましたが、店を出ようとした途端、 車の油漏れを発見しました。

解説:文法修正文だと、「取りに行く」と「店を出る」との関係が離れすぎていて、論理的が飛躍している感があるので「取りに行き、受け取りましたが、店を出ようとした途端」と始めに直しました。

しかし、それだと少々長いのです。そこで、「受け取る」ことには「取りに行く」という意味も含まれていることから、「店に行き」を加えて、「取りに行く」を取りました。

「油漏れ現象」でも間違いはないですが、「油漏れ」という名詞でも十分です。「現象」をつけると科学的な話に聞こえます。


Aさんは車の交換或いは全額の支払い戻しを希望しました。

Aさんは車の交換あるいは全額の支払い戻しを希望しました。

解説:「或いは」は間違ってはいないのですが、常用漢字(通常読み書き出来るべき漢字)ではないので、平仮名で書いたほうが、日本人が読みやすいです。(「或いは」ぐらいなら読める場合もあります。)


最初に店の担当者は解決方法を出すまで三日間が必要だと言いました。
4月1日に、店側は車の交換とある程度の補償に同意しましたが、三日後、新たな解決希望を出しました。

4月1日に、店側は車の交換とある程度の補償に同意しましたが、三日後、新たな解決案を提出しました。

解説:文法修正文でも問題はないです。他にも「解決策」などがあります。

店の方は車のエンジンを交換して、補償するのを望んでいました。

店は車のエンジンの交換による補償を望んでいました。

解説:「店の方」は間違いではないのですが、「方」をつけなくてもいいので省略します。
「エンジンを交換して、補償するのを望んで」と書くと、「エンジンを交換して、加えて他の補償もする」という意味と「エンジン交換という補償」という2つの意味に解釈されてしまいます。
店側としては、損失は少ないほうが良いでしょうから後者の解釈が適切でしょう。したがって、「交換による補償」と書きました。


Aさんはそういう解決方針にどうしても納得できなかったので、何度も店に行って、お互いに満足できる方法を探しましたが、店側の責任者に受け付けられず、行政(政府)の監督機関にも一切の介入を受けられていませんでした。

Aさんは(そのような/店の)解決方針にどうしても納得できなかったので、何度も店に行って、お互いに満足できる方法を探しましたが、店側の責任者に受け付けられず、行政(政府)の監督機関の介入も一切受けられませんでした。。


4月9日に、絶望を感じたAさんは店で買っていた車のエンジンの上に座って、大騒ぎをしました。

4月9日に、絶望を感じたAさんは店の車のエンジンの上に座って、大騒ぎをしました。

解説:「買っていた」は冗長。


A女性は良い教育を受け、ある大学の大学院だったので、事実について説得力をすごく持っていました。 

A女性は良い教育を受け、ある大学の大学院だったので、弁舌に長け、事実に関する説明には説得力がすごくありました。

解説:文法修正文では、論理性に少々欠けるので、「弁舌に長け(たけ)」を加えました。また後半も言葉足らずだったので補いました。

当時、現場のそういう画像がネット(特にweibo)でアップされましたが、直ちに大きな話題になっていきました。

当時、その現場の画像がネット(特にweibo)でアップされましたが、直ちに大きな話題になっていきました。


4月11日に、メルセデスベンツ側が一方的に消費者であるAさんとの和解の宣明を発表しましたが、Aさんは後でのマスコミでのインタビューでそういう和解を認めていませんでした。

4月11日に、メルセデス・ベンツ側が一方的にAさんとの和解の宣言しましたが、Aさんは後のマスコミでのインタビューでその和解を認めていませんでした。

解説:「消費者である」は無くても伝わるので削除します。
「宣明」は間違っていないのですが、現在は「宣言」の方が一般的です。
「後の」で「のちの」と読みます。


4月13日にネットで18分のメルセデスベンツの店側の責任者とAさんと政府関連機関の人による商談の録音が流されました。

4月13日にネットでメルセデスベンツ(側)の責任者とAさんと政府関連機関の人による 18分の 交渉の録音が流されました。

解説:余計な語を削りました。商談でも構わないのですが、ここは抗議のために交渉なので、「交渉」としました。


録音の内容によりますと、店側の責任者は今回の事件について、今まで顔を出さなかった理由を説明し、謝罪し/謝って車の全額返金に同意しました。

録音の内容によると、店側の責任者は今回の事件について、今まで顔を出さなかった理由を説明して、謝罪し、車の全額返金に同意しました。


Aさんはまた新たな質問を責任者にしました。
当時、車の手続きをしていた途中、15000元のサービス費をQRコートを通じて、しょうがなく支払いをし/支払いました。

当時、車の手続きをしていた途中、15000元のサービス費をQRコートを通じて、しょうがなく支払いをし/支払いました。

この部分の料金はレシートに含まれなくて、何のために支払わなければいけませんかという質問を責任者にしました。

現在、今回の件について、政府側の関連機関が既に介入して、調査しているところです。



まとめ

このように、模範的な文に書き直してみました。この模範文以外にも書き方はありますので、みなさん是非書いてみて、文章を私に送ってみてください。


Photo by Marc Kleen on Unsplash