聞き手を不快にさせる語尾を避けよう!② 「じゃない」編

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今回のテーマ

文法的には正しい表現であっても、相手を不快にさせたり、相手に自分自身を稚拙に感じさせたりする場合があります。

今回は「じゃないですか?」に似た「じゃない?」について例文を基に解説します。

実質的には「じゃない」に「です」を付けたのが「じゃないですか」ですが、友達等と話す際はよく使われますので参考にしてみてください。

押し付けがましい「じゃない」

2つの例文AとBを挙げます。

A

会議の資料づくりを同僚とずっと続けていて、

「ちょっといいかげん、疲れたって感じじゃない? 甘いものでも食べたいって感じじゃない?」

渡辺由佳, 2011 「会話力の基本」日本実業出版社 p.20. 

B

「そろそろ疲れて来たね。甘いものでも食べたいね」


渡辺由佳, 2011 「会話力の基本」日本実業出版社 p.20. 

友人同士の会話であれば「じゃない」は問題ないでしょう。

しかし、職場等で上司や同僚に「疲れた」など、ネガティヴな言葉を伝える場合は、「疲れた」という感情をお押し付けている感があり、良くないでしょう。仮に聞き手が疲れていると思っていなかったら、発言者の言葉に同意しづらいでしょう。

Bの表現の方が、相手に押し付けがましい印象がなくてよいと思います。

まとめ

「じゃない」の用法をまとめました。
人は気を抜くと、無意識に「じゃない」という言葉を使いがちで、聞き手が同じ感情を持っていないと、不和が生まれやすくなります。

みなさんも、この言葉を使う時は気をつけるようにしましょう。