「ように」と「ために」の用法②

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今回のテーマ

前回は「ように」の用法をまとめました。今回は「ために」の用法についてまとめます。

「ために」の用法の概要

接続詞「ために」との違い

今回のテーマの「ために」は「ため(ため)」 という名詞と「に」という格助詞の組み合わせで成立しています。

実は接続詞で「ために(為に)」という言葉もあります。「ため+に」と「ために」は別の言葉です。

接続詞の「ために」は次のように使います。

「連絡が遅れ、ために対応が遅くなった。」
「友達が突然失踪し、ために私は困惑した。」

接続詞「ために」の用法が少々古いかもしれません。会話であまり聞くことはないと思います。

この接続詞「ために」の用法は先に述べた事柄(例文では「連絡が遅れたことと友達が失踪したこと)が原因理由であることを示します。

同意語は「それゆえに」や「そして」です。こちらの二語の方が現代の会話ではよく使われるでしょう。

「連絡が送れ、それゆえに対応が遅くなった。」


では、接続詞「ために」の説明はここまでにして、次の項から本題の「ために」(名詞+格助詞)の意味の説明をします。

①利益があること。役立つこと。


「為にならない本。」
「子の為を思う。」
「友達のためを思って我慢する。」


②目的を表す。

「生きるために働く。」
「目標達成のために努力する。」
「勉強のための資金を集める。」
「気分転換のために散歩する。」

③原因・理由を表す。

「試合は雨が降ったために中止になった。」
「大雪のために道路が混雑した。」

その他

その他、「ため」には文語的な表現があります。もし、読者の要望が強ければそれについてもまとめてみます。

まとめ

以上、「ために」の用法について、まとめました。質問や要望がある場合は遠慮なくご連絡になってください。